孤独なおちんちん

かなり恥ずかしがり屋な30代独身男性の孤独なブログ(U)主に自己啓発系の書評や自分の人生について語ります(U)

『 面白いほどよくわかる! 犯罪心理学』まとめ感想

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障害者施設で19人が死亡した相模原事件で、植松聖容疑者の狂気性が週刊誌などで次々に報道されています。

 

植松聖容疑者に関してのニュースやコメントを見ると、常人には絶対に考えられない異常で特殊な人間と捉えている人が多いようです。

 

でも僕はこのような報道を見るたびに、ほんの少しボタンの掛け違いがあったら自分も植松容疑者の側になっていたのではないか、という不安を感じます。

 

そして、この先いつか植松容疑者の側になるのではないかという恐怖も感じます。

 

女性セブンによると、植松容疑者の父親は小学校の教師で、植松容疑者も子供の頃から小学校の先生になることが夢だったそうです。

大学で教職課程をとり、教育実習では児童に人気があったと書かれています。

 

でも結局教員免許を取ることはできず、その後努めた配送会社を半年で辞めた頃から様子がおかしくなっていった。

犯行前には約80万円をかけて整形もしています。

 

自己愛が非常に強く、障害者と自分を対比させて自分は優れた特別な人間なのだと優越感を得ることで自己愛を満たし、こころのバランスをとっていたと分析されています。

ヒトラーと自分を重ね合わせていたことからもこの性格傾向が現れています。

 

僕も子供の頃からの夢は叶っていないですし、いろんなことに挫折してきています。

会社を短期間で辞めたこともありますし、心が壊れてしまったこともあります。

 

自己愛が満たされずに苦しむことなんていくらでもありますし、特別な人間どころか何者にもなれない自分に悩んだこともあります。

『 面白いほどよくわかる! 犯罪心理学』

犯罪はなぜ生まれるのか

この本では、犯罪心理学の基本が幅広くわかりやすく書かれていました。

犯罪が起きやすくなる理由

・新興住宅地

新しく作られた住宅地は住民のつながりが薄いので、犯罪の抑止力が弱いです。

すると軽犯罪が増えて街の荒廃が進み、地域のイメージはどんどん悪くなり、犯罪都市へと変わっていきます。

 

・違う地域へ移住した時

これは日本の場合、都会から田舎に移住したときに多いと思いますが、同じ国なのに文化や規範がまったく違っていて他の住民と衝突が生まれ、葛藤を生み出します。

それが犯罪の引き金になります。

 

・目標や夢はあるけど成功できないとき

これをアノミー状態というそうなのですが、お金持ちになりたい、有名になりたい、などの欲望が満たされない時、正当な手段では成功が得られないという欲求不満が溜まることで犯罪を犯すことを言います。

 

アメリカでは誰にでも成功の可能性が与えられている反面、まともにやっていては成功できないという強い不満から犯罪に走ることも多くなります。

 

日本でも子供の頃から幸せで安定した人生を目指すように教育されて、メディアでは成功者の輝いている姿ばかり見せられ、これを手に入れなければ不幸だ、みたいな情報を大量に流し込まれています。

 

成功に対するフラストレーションを溜め込んでいる人はかなり多く、それが犯罪につながってしまう人もいます。

 

・犯行は偶然からエスカレートする

犯罪は、その時の心理状態と犯罪の起きやすい場面が重なることでエスカレートします。

悪い精神状態→たまたま犯罪を起こしやすい場面に出会う→ちょっとした犯罪がうまくいってしまうと、次からは無理やりにでも犯行を行える場面を作るようになっていく

 

・コンプレックス

誰もがコンプレックスを持っています。

そのコンプレックスを克服しようと人は無意識に様々な行動をするのですが(補償)、

その補償がゆがんだ形で現れると犯罪に至ることもあります。

 

これはいろんなコンプレックスが絡み合いますし、無意識下での感情を伴うので、なかなか抵抗するのは難しいです。

 

・年齢や性別などの属性要因

他にも若者や高齢者、男性や女性など、それぞれに特有の犯罪傾向もあります。

すべてに共通して言えるのは、誰もが犯罪に至る可能性があるということです。

 

殺意と殺人が起きる理由

犯罪に至る要因が揃ってしまったとしても、軽犯罪は起こすかもしれないけれど殺人に至ることはまずないだろうと思うかもしれません。

僕も軽犯罪と殺人は全く別物だと思っていました。

 

殺人の5つの分類

・利欲殺人

お金目的の殺人です。

・隠ぺい殺人

犯罪行為の口封じをするための殺人です。

・葛藤殺人

憎しみや嫉妬など。親密な関係で起きます。

・性欲殺人

性欲を満たすため。殺害までが性行為の代償となっています。

・無定型殺人

精神疾患や政治犯など、上の4つに当てはまらない殺人。

 

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殺意につながる感情は誰にでもある

上の5つを見ても分かるように、殺意につながる感情は誰にでもあるものです。

特に多いのが、怨恨殺人です。

 

恋人に振られたり、借金のお願いが断られたりなど、相手に対する依存の気持ちが拒絶されたとき、強い恨みに変わります。

 

人生で強い恨みを感じたことがない人の方が珍しいのではないでしょうか。

それがちょっとしたきっかけで殺人になる可能性があるということです。

 

また、恐怖と強迫観念も殺意につながります。

実際の状況や相手の考えなどではなく、自分自身の不安や恐怖によって、イメージ、妄想、強迫観念が大きくなり、殺人にまで至ることがあります。

 

他人から見たら、なんでそんな事で殺してしまったんだと思うような事件も、当人からすると妄想が現実になってしまっているんですね。

これも他人事ではなく、誰にでも起こりうることです。

 

カッとなってブラックアウトを起こす

普段からギリギリまで我慢を続けていると、ある時たった一言の限界を越えるような言葉をかけられてブラックアウト(一時的な記憶喪失)を起こし、殺人に至ることがあります。

 

 殺人事件が起きた時によくテレビのインタビューで、「あんなに温厚で優しい人が殺人を起こすなんて信じられない」みたいなコメントがあったりしますが、普段から優しくて温厚な人だから犯罪を起こさないなんていういことはありません。

 

むしろ、普段から感情を我慢してしまう性格だからこそ起こしてしまうということもあるということです。

 

日本で特に多い近親者殺人

夫婦間の殺人、親殺し、子殺しなど、日本では特にこのような近親者の間で殺人が多く起きているそうです。

 

たしかにニュースを見ていても近親者によるものが多い気がします。

・家庭内暴力に耐えきれず子を殺す

・女性の子殺し

・介護・看病疲れによる殺人

などがありますが、理由としては精神的に追い詰められてやむを得ず、というものが多いようです。

 

また、家族だからこそ起きるコンプレックスによって殺人まで至ってしまうこともあるそうです。

 

特殊な殺人動機

 ここまで誰にでもあり得るような殺人動機を取り上げてきましたが、異常としか思えないような殺人動機もあります。

・人を殺すこと自体が目的の連続殺人

・誰でもいいから殺したい通り魔

・人を殺すのが面白い快楽殺人

・自殺の道連れで殺人

・人としての感情がない情性欠如者による残忍な殺人

 

殺人事件に関してしろうとが安易に語るのは危険

ここまで見てきたように、犯罪は様々な要因が重なり合って起きる一方で、誰にでもあり得る要因で起きていることが多いです。

 

ブログやツイッターを見ていると、今回の相模原事件のような凶悪な殺人事件が起きた時、犯罪の専門家でもない素人が事件について安易に自分自身の考えを書いていたりします。

 

もっと危険なのは、テレビで専門家でもないただのコメンテーターが事件について語っていることです。

その大半は主観で、しかも単純化されて語られています。

しろうと理論

・あいまいで整合性がない

・確証する証拠を探しがち

・一方向の因果関係を想定しがち

・タイプ分けにとどまることが多い

・特殊的

くろうと理論

・整合的で首尾一貫している

・反証可能性が開かれている

・一方向、逆方向、双方向の因果があることに注目

・過程やメカニズムの解明を目指す

・一般的

 

 これによって傷つけられる人や、無用な不安や恐怖を植え付けられる人、犯罪へと進む人がいるということを強く意識しながら語る責任があります。

 

 僕も今回相模原事件について触れましたが、殺人事件に限らず、他人の事について書くときはそういったことを意識して書いていきたいと思います。